癒しの照明 (light of healing)
最近、ライトヒーリング、癒しの照明という言葉をよく聞く、私たち照明に携わる
ものにとってこういう言葉が日常的に使用されるのは、非常にうれしい事である。
しかし,癒しの照明とは?と聞かれると意匠的なポイントだけをあげる人も多い。
では一体、何が癒しの照明なのか?
それには、まず、自然の光、太陽の光と人との関係を知る必要がある。


●昼間の太陽:光色が青白くまた強い光で上から
          そそがれる光は、原始の時代から
          活動する為の光であった。
人工照明で言えばオフィスの光である
*オフィスの光を白い光で高照度な空間
 にすることは、活動的な雰囲気を自然
 と創りだしている事になる。
●夕方の太陽:光色がオレンジから赤へと移り変わる、照度が落ちると共に
          太陽の位置も低くなりやがて闇へと・・、原始の時代は当然、
          休息の光であった。(現代でもこの心理は受け継がれている)
休息のひかり、人工照明で言えば家庭の光である。
家庭の光は、働く者にとって癒しの場でもある。
この夕方のひかりこそ癒しの光を創る為の重要な
ポイントである。
・癒しの照明ポイント
  
1.光源について

  白熱球が良い、特にシリカ球やミニクリプトンホワイトなどは、光も柔らかく温
  かみもありベスト。ハロゲンなどの輝度の高い光源の場合は、セードやグロ
  ーブなどで光を柔らかくし拡散していれば、問題はない。どうしても蛍光灯し
  かできない人は、「電球色」または「ウォーム」の蛍光灯があるのでそちらの
  光色にチェンジしてほしい。但し蛍光灯は、基本的に調光できないので癒し
  の照明としてはあまりお勧めできない。

2.照度について

  照度は、人それぞれ感覚が違いますがちょっと暗めかな?というぐらいがベスト
  明るすぎは禁物!反対に刺激になってしまいます。

3器具について

  器具はできればスタンドや行灯などがいい(夕方の太陽の光は、低い位置から
  の光である。)天井についている照明は、基本的に作業用(読書や勉強、その他、
  細かい作業など)と考え、それ以外は使用しない方が良い、TPOによって使用する
  器具を変える事でよりヒーリング効果を高めることができる。また、器具に調光
  器がついていればさらに良い、自分にとって心地よい光の強さが必ずあるはず、
  調光器があればその光に調整することができる。また、柔らかな光つくるには
  セードがついているものが良い、それもあまり光源のイメージがセードに映らない
  もので均一に光っている物が良い。またセードの無い器具であっても壁や天井を
  照らし上げて間接的な光によって柔らかな空間を創り出してもよい。スポットライト
  でお気に入りの絵や花などに光をあてるのも良い(この時、光源が直接見えない
  ように注意!)あと、自然素材を使用した器具もいい、木の香りには心を落ち着か
  す効果もあるからだ。
  
上記のポイントをふまえて癒しの照明を自分でプランしてみてはどうでしょうか?
まず、手始めに蛍光灯を白色から電球色に変えてみよう!!!
蛍光灯の白色光から電球色(白熱球)に変えた人は、最初、暗く感じてしまうが、
それは今までの固定概念が、そう感じさせるのであって一週間もすれば電球色
(白熱球)にもなれ、その後は、快適な空間に変わります。
本当にランプを交換するだけの簡単な事なので是非、是非やってみてください。
そして、日本の家庭から白色蛍光灯をなくそうじゃないですか!!!